無印良品を展開している株式会社良品計画は、もともと西友のプライベートブランドだったんです。
1987年に分離独立して2017年時点の売上高は、約3,333億円で営業利益率は10%を超えている企業です。
今回は、無印良品が取り入れて成功した『顧客時間型オムニ・チャネル』について紹介していきます。
良品計画成り立ち
無印良品は西友のプライベートブランドだった
良品計画は、1987年に西友の事業部から分離独立して『無印良品』を展開しました。
1987年に分離独立して2017年時点の売上高は、約3,333億円で営業利益率は10%を超えた企業です。
ネットを活用した商品開発でも最先端を走り、数百万人のネット会員を集めました。
フェイスブック公式ページは100万いいねを集め、ネット会員数では770万人を記録しました。
ネット会員の多くは買ったことのない幽霊会員
しかし、2010年当時ネット会員の6割は過去2年、1度もネットで買い物していない「非購買ネット会員」だったことに気付きます。
ネット会員に向けてメルマガを送ったが失敗
電子クーポンをリアル店舗で使えるようにする
無印良品は、ネット会員数は多かったのですが「非購買ネット会員」ばかりなのにもかかわらず、メルマガでお得なネットクーポンやお買い得情報を配信していたのです。
その失敗から、まず6割を占める非購買ネット会員をリアル店舗に送り込むことに決めました。
ネットでしか、使えなかった電子クーポンをリアル店舗でも使えるようにし、来店するきっかけを作ったのです。
いまでこそ当たり前なシステムですが、2012年に取り組んでいる企業はまだ少なかったのです。
SNSを活用してリアル店舗へ
同時に、フェイスブックやツイッターなどでキャンペーンも行いました。
また、ネットストアで注文した商品を希望の店舗で受け取れるようにしたので、ネット会員もリアル店舗に足を運んでくれるようになりました。
ネットなら大きな設備投資も不要で、簡単なツールの組み合わせを行い広告をしたおかげで6割の非購買ネット会員が顧客になったのです。
顧客時間型オムニ・チャネルとは?
アプリケーションの導入
オムニ・チャネルとは「オンラインからリアル店舗への送客」と「リアル店舗からオンラインへの誘導」をスムーズに行うビジネスモデルです。
良品計画は、2013年にスマートフォンによるアプリ「MUJIパスポート」でそれまでバラバラだったマイルやポイントクーポン、クレジットカード、ネットメンバー、ソーシャルメディアを統合しました。
そのため、購買時だけでなくその前後を含めて顧客との接触時間を長くすることができるようになりました。
いままでの買い物では、買い物をして店を出た段階で終わっていましたが、自宅でもネットを使って商品を見たり注文ができ、顧客ニーズの分析・データの蓄積も可能になって売り上げがグングン増えました。
また、店舗の営業時間は終わっていても、ネットストアでは顧客が時間を気にせず好きな時に注文できる『顧客時間型オムニ・チャネル』と呼ばれるビジネスモデルを良品計画は作り上げました。
最後に
今回は、無印良品が取り入れて成功した『顧客時間型オムニ・チャネル』について紹介しました。
オムニ・チャネルとは「オンラインからリアル店舗への送客」と「リアル店舗からオンラインへの誘導」をスムーズに行うビジネスモデルのことです。
良品計画はさらに顧客がネットストアで時間を気にせず好きな時に注文できる『顧客時間型オムニ・チャネル』を作り上げることで成功しました。
いまでこそ当たり前になった自社アプリやSNSの活用など、10年近く前から行っていた良品計画はすごいですよね。
友人知人といるときに無印良品の商品を見かけたら『無印良品は西友のプライベートブランドだった』ことを話をしてみてくださいね♪