学生の現実逃避から生まれた「Yahoo!」から学ぶ『ポータルモデル』とは?

YAHOO

なにかを調べごとをするときに、サイト検索をしますよね。

なかでも検索エンジンで有名な『Yahoo!』は、スタンフォード大学の学生が「博士論文からの逃避」でやっていたサイトだったんです。

今回は、シリコンバレーで生まれた「Yahoo!」の成り立ちと『ポータルモデル』について紹介します。

目次

Yahoo!の成り立ち

学生2人で立ち上げた会社

Yahoo!は、スタンフォード大学の博士課程にいた学生ジェリー・ヤンとデビット・ファイロが興した会社です。

2人は、大学の論文を書くのが嫌になり、面白いサイトを見つけては自分たちのお気に入りサイトを世界の人に公開していました。

また、サイトを1つ1つ探すのが面倒なので検索エンジンを作ることにしました。

1994年1月に検索サイトが出来上がり、アクセスが殺到して研究室にあった彼らのPCはパンクし、大学のサーバーに移されYahoo!が誕生しました。

名前の由来

YAHOO

Yahoo!の名前の由来は3つあります。

  1. 英語の「Yet Another Hierarchical Officious Oracle」(さらにもうひとつの階層的でお節介な神託)の略。
  2. ヤンとファイロは自分たちのことを「ならずもの」だと考えているので、「粗野な人」という意味がある「Yahoo」(『ガリヴァー旅行記』に登場する野獣の名前が由来)という言葉を選んだ。
  3. 『!』マークがついていることに関しては「ヤッホー!」「やったー!」を意味する英語の感動詞「yahoo」とかけている。

不慮の起業家「アクシデンタル・アントレプレナー」

Yahoo!の創始者である2人は、スタンフォード大学のサーバーを利用するようになりましたが、それでもサイトが人気だったためサーバーの処理が追い付かず、大学に追い出されるように起業することになりました。

現実逃避するために遊んでいたら、サーバー代が高くなりすぎて起業するしかなくなってしまったのです。

このような不慮の起業家のことを「アクシデンタル・アントレプレナー」と呼びます。

検索サイトと言えばYahoo!

検索サイトの第一人者

1994年~1995年には、Yahoo!以外にも検索サイトが乱立していましたが、敵よりもアクセス数を稼ぎ誰よりも大きくなることを目指しました。

検索サイト

ヤンとファイロは、Yahoo!のために働き続け、最初の10ヵ月間は64万ドル(約7,083万円)ほどの赤字でしたが最新ニュースを流せるようになってからアクセスが増え広告収入で黒字にすることが出来るようになりました。

Yahoo!加速の裏には孫正義がいた

当時、社員6名しかいなかったYahoo!に出資を申し出てきた人物がいました。

ソフトバンク社長の孫正義です。孫は、Yahoo!Japanの設立と5%の出資をもちかけ、翌年には100億円(持ち株29%)を出資しました。

Yahoo!は、その資金をもとにメールやファイナンスといったサービスを統合し続けて、インターネットの玄関口となるWebサイト『ポータルモデル』を作り上げました。

バナー広告を広めたYahoo!

ネット広告を広めたYahoo!

Yahoo!が検索エンジンとして有名になるとネット企業は、さまざまなバナー広告を生み出していきました。

バナー広告
  • ページビュー型
  • クリック保証型
  • 掲載期間保証型
  • アクション保証型

チラシやCMを打つしかなかった昔のメディアでは、実現しなかったバナー広告は、安くて効果が高いので広告主にとても喜ばれました。

「ポータルモデル」とはインターネットの玄関

Yahoo!がインターネットの玄関口となるWebサイトという意味の『ポータルモデル』をつくりあげ、ネットを世に広めたことで、さまざまな企業が広告を打てるようになり、みんなが儲かるようになったのです。

2000年のアメリカでは、ネット広告費が80億ドル(約9兆5千億円)を超えるように大成長しました。

三菱UFJフィナンシャル・グループの時価総額は、8兆2008億900万円なのでYahoo!が大きくしたアメリカのネット広告費はものすごい規模でした。

最後に

今回は、シリコンバレーで生まれた「Yahoo!」の成り立ちと『ポータルモデル』について紹介しました。

Yahoo!は、スタンフォード大学の博士課程にいた学生ジェリー・ヤンとデビット・ファイロが博士論文から現実逃避しているときに生まれた会社です。

Yahoo!は、ジャンル別に検索しやすくなったウェブサイトを運営し、インターネットの玄関口となるWebサイト『ポータルモデル』をつくりあげ、ネットを世界に広めました。

また、バナー広告文化を広めることで成功し、さまざまな企業が広告を打てるようになり、みんなが儲かるようになったのです。

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